更年期のうつ・不安感・落ち込みの原因と対策

不安な気持ちになる更年期女性

みんな不安な更年期。1人じゃない。

特別な理由がないのに気分が晴れず落ち込んでしまったり、沈んだ気持ちが続いたり、涙もろくなったり、人に会うのがおっくうになったり…。そうした精神的な不調や不安定さは、更年期を迎えた人からよく聞かれる症状です。

更年期は女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量のゆらぎによって精神活動を司っている自律神経が乱れるため、ストレスに弱くなり感情のコントロールがしにくくなると考えられています。それに加えて、家庭や職場でも様々な変化が起き、ストレスが許容範囲を超えやすくなる時期でもあります。もやもやと不安な気持ちになったり、些細なことで落ち込んだり、反対に訳もなくイライラしたり怒りっぽくなったりすることもあるでしょう。

 

このように、更年期によるホルモンバランスの乱れとこの時期に多く見られる生活環境の変化がほぼ同時期に起こるため、不安・気分の落ち込み・うつなどの症状があらわれる人が少なくないのです。自分ではコントロールできない変化によって引き起こされるものなので、人となりが変わってしまった訳ではありません。安心してくださいね。

 

注意したいのは、これまでまじめに頑張ってきた人ほどこうした症状に陥りやすい傾向があることです。セルフケアで症状が緩和されないときは、躊躇せずに専門家によるカウンセリングなど受けるようにしましょう。少し抵抗のある方は、まず友人や家族にでも「つらい」という気持ちを吐き出すことでもずいぶん楽になりますよ。

 

更年期症状の予防と対策

不安・気分の落ち込み・うつの対策

セロトニンの材料をしっかりとる

セロトニンは感情や気分のコントロール、精神の安定に深く関わっており、幸福感をもたらす神経伝達物質です。このセロトニンの材料のひとつにトリプトファンというアミノ酸があります。トリプトファンは、乳製品や大豆製品、バナナなどの食品に含まれていますので上手に摂取しましょう。また、太陽の光を浴びると目から脳に信号が出され、脳内でのセロトニン合成が活発になります。

トリプトファンを摂れる食品

体を温める

体を温めて代謝のいい体をつくることも、大切なセルフケアの1つです。うつ気分の人は体温が低くなる傾向があるので、意識して体を温めるように努めましょう。ストレス解消にもなる半身浴がおすすめです。肩にタオルをかけてあげると上半身も寒くありません。また、腹巻きやレッグウォーマー、靴下の重ね履きをしてお腹や下半身を冷やさないよう気をつけましょう。

 

ペースダウンを心がける

完璧な仕事、完璧な家事などを目指して効率的にテキパキと動いてきた人ほど、更年期になると不安・気分の落ち込み・うつなどの症状が出やすくなります。それまでと同じようにできなくなると自分を責めるようになり、その結果落ち込んだりうつ的な気分に陥ったりするのです。40代からはこれまでより何ごとも少しペースダウンして、目標のハードルを低く設定してみましょう。これまでたくさん頑張ってきたあなただから、少しくらいきっと大丈夫ですよ。

 

更年期は、様々な心身の不調が女性を苦しめ、また「いつまで続くのか」という先の見えない不安にも苛まれることがあります。次々にあらわれる症状1つひとつへのセルフケアと同時に、問題の根源でもある女性ホルモンの減少に対して対処することが解決への近道です。

不安・気分の落ち込み・うつに有効な成分

GABA ぶどう種子ポリフェノール(プロアントシアニジン) マグネシウム トリプトファン

◇女性ホルモンを整える成分
大豆イソフラボン