更年期の肥満・高コレステロール値の原因と対策
更年期はコレステロール値が上がる?
女性ホルモン(エストロゲン)にはコレステロールを調整して内臓脂肪を減らすはたらきがあります。そのため、エストロゲンが急激に減少する更年期は悪玉コレステロール値が上昇して内臓脂肪がつきやすく、肥満を招きやすくなります。更にその結果、動脈硬化が進んで狭心症や心筋梗塞になるリスクも高まります。
また、年齢も関係します。更年期を迎える頃になると、体全体の筋肉量が減っていくため基礎代謝が低くなります。そうなると、エネルギーを燃焼させる効率が悪くなり、やせにくく太りやすい体質に変化してしまいます。40代以降、食事の量はさほど変化していないのになんとなくゆるんだ体型になり、実際に太ってしまうのはこのためです。
肥満をできるだけ防ぎコレステロール値が高くならないようにするには、特別なことではなく暴飲暴食を控え、栄養バランスのよい食事を腹八分目でとることが大切です。それを前提として代謝のよい体づくりを心がけましょう。
更年期の年代はストレス世代でもありますから、ストレスから食に走ってしまう!なんてこともあるかもしれませんが、代謝が落ちてきている世代なので、自分に合った別のストレス解消方法を探したいところです。
肥満・高コレステロールの予防と対策
食べる順番を工夫する
食事は量をとりすぎないよう注意しながら、たんぱく質、脂質、糖質、ミネラル、ビタミンの五大栄養素をバランスよく摂ることが大切です。また、食べる順番も工夫して、肥満予防に努めましょう。先に食物繊維の多い野菜や汁物を食べると、急激な血糖値の上昇を防ぐとともに、食べすぎも防ぐことができます。
運動で代謝のよい体をつくる
更年期を迎えて何もしないでいると、代謝の効率は落ちていきますので、運動して筋肉量を維持したり増やし、代謝のよい体をつくりましょう。太ももの大きな筋肉を動かして衰えた筋肉を鍛えるスクワットや、ウォーキングや水泳などの有酸素運動を積極的に行いましょう。血流もよくなり、冷え症の改善にもつながります。
年齢を重ねて代謝が下がるというのは男女に共通することですが、全身のあらゆる箇所を女性ホルモンに守られていた女性にとって、この時期の体の変化は人生でもかなり大きいものです。夫婦や家族で食事を共にする場合でも、正しい知識をもとに自分の活動量に合った食事内容にシフトしていくことも考えてくださいね。
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