【更年期体験談】ホルモン補充療法感じた効果と疲労や頭痛の改善状況

疲労感・倦怠感

まほ(50歳)

極度の疲労に倦怠感、頭痛…。常に横になっている毎日を変えたくて、ホルモン補充療法(HRT)を始めた私。それから1年間、定期的にレディースクリニックに通いながら、ホルモン治療の錠剤を処方してもらい、飲み続けました。ホルモン補充療法のおかげで、更年期のつらい症状からはそれなりに解放されましたが、1年後にひょんなことから治療をやめることになりました。



疲労感がひどくて動けない…。改善できるならと始めた治療

私がホルモン補充療法に初挑戦したのは46歳です。その頃、疲れやすくなり、だるさを感じて身動きができなくなり、「とにかく休もう」とソファに横になると、1~2時間はワープして何もできずに1日が終わる状態。そんな日々に焦りを感じていました。そのうちに慢性的な頭痛にも悩まされ始め、これは更年期症状なのかもしれないと、レディースクリニックを受診することにしました。

ドクターは「確かに更年期症状ですね。少しでも改善したいということであれば、ホルモン補充療法か、漢方薬か選べますよ」と提案してくれました。ホルモン補充療法はホットフラッシュや自律神経系の症状の改善に効果があるとされています。当時私にはホットフラッシュの症状はありませんでしたが、ドクターによると、私が困っていた疲労・倦怠感や頭痛にもホルモン補充療法の効果は期待できるかもしれないとのこと。ホルモン補充療法のほうが漢方薬より効果が早く実感できそう。そう思った私は、ホルモン補充療法を迷わず選択しました。疲れやすくて起き上がれない、日々やろうと思っている行動がほぼできない…そんな状態からいち早く脱出したかったのです。



2種類の錠剤を飲みながら、生理の周期を整える

ホルモン補充療法には、貼り薬、塗り薬などいろいろあるようですが、私がドクターから勧められたのは、飲み薬で生理の周期を整えるというものです。

まずは子宮がんになっていないかを検査し、問題がなければホルモン補充療法が始められます。生理が終わってから1種類を飲み始め、2週間たったころからもう1種類の薬を飲んでいきます。「1種類の薬を飲み続け、途中から2種類になる」という飲み方が意外と私には難しく、ときには飲み忘れてしまうこともありました。そのたびに「ダメダメ、飲み忘れないようにしましょうね」とドクターとやり取りをしたのを覚えています。

ホルモン補充療法を始めてから1~2カ月で、疲労感やけだるさ、頭痛も軽くなったように感じたので、これは治療のおかげだと安心し、日中もまあまあ行動できるようになりました。また定期的にレディースクリニックに通っているおかげで、婦人科の主治医がいる安心感も生まれてきたのです。更年期世代のママ友からは、「ホルモン補充療法やってるの?私も気になってるの!どう?」と聞かれることが多く、「ああ、みんなも同じような症状で悩んでいるんだなあ」と思ったものです。そんなときは、「ホルモン補充療法、私には合ってるみたい。更年期症状がつらかったら、一度レディースクリニックで相談してみるといいかも」とアドバイスしていました。



突然の不正出血、そして子宮体がん検査でひっかかり…

こうして約1年、ホルモン補充療法を続けていた私ですが、急にやめることになります。それは不正出血がきっかけでした。

あるとき「なんだか今回、生理が長いんだよね…」と友達に話したところ、「それ、不正出血かもしれないから、お医者さんに聞いてみたほうがいいよ」と彼女。生理の経血も不正出血も血の色は変わらないので、自分ではたいした問題のように感じてはいませんでした。しかしドクターに相談すると、「おそらく不正出血ですね。異常がないのか調べてみましょう。ホルモン補充療法も始めて1年経ちましたし、念のため子宮がんと子宮頸がんの検査をしてみましょうか」とのこと。そして検査の結果、なんと「要精密検査」と診断されてしまいました。

言いようのない不安が頭の中をぐるぐる巡ります。早速、大病院に紹介状を書いてもらい、そこで精密検査をすることになりました。当然ながらホルモン補充療法はとりあえずおあずけとなり、大病院での検査の結果を見てからその後のことを考えよう、ということになりました。



精密検査で問題なかったものの、念のためホルモン補充療法は終了

大病院では精密検査を2回受けましたが、ともに結果は「異常なし」。ホッと一安心です。そのとき、大病院のドクターに「ホルモン補充療法は、子宮体がんのリスクが上がる場合もあります。一度検査で引っかかったことを考慮して、念のためにホルモン補充療法はやめた方がいいかもしれません」と言われ、私も承諾しました。

ホルモン補充療法を続けて1年も経つと、治療はもはやルーティンになり、最初ほどの更年期症状改善の実感はなくなっていました。ホルモン療法のおかげで軽くなった症状が「通常」になってしまったせいもあると思うのですが、ホルモン療法をしていても、疲労や倦怠感がゼロになるわけではないのです。そんなときは、「できないことがあっても更年期の今は無理しない、焦らない」と自分に言い聞かせていた私。「自分を追いつめない」更年期の過ごし方を体得できたこともあり、「ホルモン補充療法の卒業は多少不安だけど、きっと大丈夫」と思えた気がします。それからは、漢方薬とサプリメントを摂りながら、「疲れたら休む」を実践して今に至ります。1年に1回は「念のため」と、子宮体がんの検査を続けていますが、いまのところ異常は出ていません。

ホルモン補充療法をやってみたことは、一つの経験値にもなったし、この先はホルモン補充療法に頼れなくても、このまま更年期を乗り越えられる。そんな気持ちで、休み休み毎日を過ごしています。


まほ(50歳)
夫と中学生、大学生の4人家族。40代半ばから冷え性、乾燥肌、疲労感、ホットフラッシュと、さまざまな更年期症状が出始める。ネットで良さそうな商品を検索しては、試す日々。直近の生理の経血量があまりに少なくて、いよいよ閉経だなと思っている。
<ワタシのセルフケア>一人の時間を大切にすること。スケジュールを詰め込まず、常に余裕をつくっておく。信頼できるサプリを見つける。


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