老眼、飛蚊症…しのび寄る目の老化にアタフタ【更年期体験談】

目を温める女性
眼精疲労・老眼・ドライアイ

そら(64歳)

更年期の時期に、多くの人が経験するのが目の老化です。私も例にもれることなく、40代の半ばぐらいから、老眼に始まり、飛蚊症などに悩まされてきました。私にとっては、老化の入り口。若いときのようには思い通りにいかないぞと思い知らされる、序章のような体験でした。


コンタクトレンズをしても、ちゃんと見えない!?

読書好きだった私は、小学生の頃から近眼になり、中学生になってからは眼鏡をかけるようになりました。高校生の頃にはコンタクトレンズを使用するように。以来、眼科とは長いお付き合いです。

コンタクトレンズなしでは検眼表の一番上もボヤけて見えない私ですが、レンズさえすれば、遠くまでスカーっと視界良好。調子が良いときには一番下の2.0まで見え、もちろん近くを見るのにも何のストレスもありませんでした。

それが、眼科でいつものようにレンズの度数を合わせていたとき、遠くは見えても、近くが見えず、またその逆もありで、なかなか調整がうまくいかない日があったのです。とりあえずのレンズを装着して、先生に「いつものように見えないんですけど」と言うと、「そろそろ老眼が始まっているのかもしれませんね」とのことでした。



これからは妥協が必要!?近くを選ぶか、遠くを選ぶか。

老眼といえば、いつぞや今の私と同じぐらいの年代の人たちが、「見えない、見えない!」とよく騒いでいたような…。あの老眼とやらに、私もなったというのでしょうか。

先生によれば、「これからは、あなたに合うレンズというよりも、レンズにあなたが合わせるようにしないと。近くを取るか、遠くを取るか、妥協が必要。みんな、それぞれの生活によって、どちらかを諦めているのよ」とショックなお言葉。

それからは、PC作業や読書などのときの近距離用と、映画鑑賞や観劇のときの遠距離用の2種類の度数のレンズを使い分けるようになりました。

もう一つ、目の老化で大変なのが、飛蚊症です。私より先になった人が、「老眼よりも煩わしいかもしれない」とおっしゃっていたことがありました。私も老眼になった頃ぐらいから、チラチラ何か目のなかに飛んで見えるものがあったのですが、眼科でも治療の方法はないとのこと。PCで作業していたり、読書に集中していたりするときなどは気にならないのですが、チラッと飛んでいるのが気になり出すと、うっとうしくて仕方がないという、不思議な症状です。


老眼用の眼鏡




やっかいな飛蚊症。ある日、目のなかに見えたものは…?

びっくりしたのは、50歳ぐらいのとき。PC作業をしていると、突然目の前に黒い蜘蛛の巣のようなものがニョキニョキとあらわれたのです。痛みや違和感などは何もなく、右目と左目を交互に閉じてみると、右目にだけ見えるので、こちらの目だけがどうにかなっているよう。

その日は、いつも通っている眼科が休診だったので、急いで開いている近所の眼科へ行きました。眼底検査などの結果には異常がなく、飛蚊症により目のなかで出血が起こり、その血管が蜘蛛の巣のように見えているのだということでした。私のように近視が強いと飛蚊症になりやすいといいますが、まさかこんな激しいことになるとは…。

それから半年後ぐらいに左目にも同じ現象が起こり、また眼科へ行くと結果は右目のときと同じ。再びホッとしたものの、本当はないものが見えるというのは、とてもおかしな感じです。もちろん、自然に出血がおさまるにつれ、蜘蛛の巣のようなものは少しずつ見えなくなるのですが。

しかし、飛蚊症による出血でない場合もあり、放置しておくと網膜剥離や眼底出血などの重大な病気を見逃すことにもなるそうで、受診したのはよかったようです。



老眼と飛蚊症が教えてくれたこと

その後も目のなかのチラチラは相変わらずで、改善する方法はないものかと医師に尋ねましたが、「老化ですからね。僕も飛蚊症ですよ」とあっさり。最初に受診したときの検査で眼圧が高めだったので、緑内障のリスクが高いということで、今は眼圧検査と視野検査に定期的に通っています。

ライターという仕事柄、PC作業が多く、20代の頃から疲れ目や目が乾燥しやすいといった症状もあり、目をもっと労りたいところなのですが、PCに向かう時間を減らすわけにもいかず…。というわけで、飛蚊症になってからも、予防対策といえば、目が疲れたなと思ったときに少し温めたりするぐらい。以前、ヨガで習った手のひら同士を擦り合わせて温めておき、ふんわり目を覆うという方法だと道具も必要なく、どこでもできて簡単です。

「老化」とはマイナスイメージの言葉ですが、生きている限り、体のいろいろなところが衰えてくるのは当たり前のこと。老眼や飛蚊症は、それなりの見え方で、折り合いをつけながら生きていけばいいということを教えてくれたようです。これからも、体のあちこちに出てくるであろう不調とうまくお付き合いしていきたいです。



そら(64歳)
単身。フリーランスで仕事を続けて30年。40代半ばで始まった更年期の頃は、仕事に趣味に友だち付き合いにと賑やかだった頃。いろいろなことに紛れて、症状は気分の浮き沈みと肩こりぐらい。今はどちらも改善したが、目&歯の老化とはお付き合い中。
<ワタシのセルフケア>先のことはあれこれ考えず、目の前のことを一つずつ片付ける。音楽や観劇など好きなことに時間とお金を使う。



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