話して、放そう。更年期の不調
気軽に話してみませんか?
更年期の不調は、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量のゆらぎにより自律神経が乱れることによって引き起こされます。不調のあらわれ方や程度には個人差があり、体質やその人を取り巻くストレスの強さ、そして性格が深く影響すると言われています。
たとえば、顔が急にカーッと熱くなり、滝のような汗がとまらなくなる症状は、更年期にみられる不調の中で訴えの多いものの1つですが、同じような症状でも、深刻にとらえて落ち込む人がいる一方、笑い話のように周囲に打ち明けて受け流せる人もいます。
更年期の不調を明るく乗り越えた人のお話を伺うと、気の許せる同年代の女友達、職場や趣味の仲間で年齢的に年上の女性、姉妹、母親など、周囲に気軽に相談できる環境を持っている人が多いようです。
また、家庭でも疲労感や倦怠感・無気力といった不調が強く普段通りに家事ができない、という人は、家族に事情を伝えて家事の負担を減らしたり、体を休めることを優先したりと家族の協力をえながら上手に乗り切っているようです。
更年期はまだまだ正しく理解されておらず「更年期は休むべきもの」という認識が広がっていないことが歯がゆいところですが(生理やPMSですら、最近やっと理解されつつある、という段階ですもの)、自分が正しい知識を身につけておけば、周囲への説明もしやくなりますね。
パートナードクターを探しましょう
とはいえ、身近な人に気持ちを打ち明けるのが苦手だったり、周りに同じ境遇の人がいなかったりする場合もありますよね。更年期の症状は重いも軽いも、あらわれ方も千差万別なので、同年代の女性でも、話が合わないということもありえます。また、更年期はなにかとネガティブなイメージで語られがちなのでなかなか人には話しにくいと思われるかもしれません。
そんなときは、婦人科の医師に相談してみましょう。婦人科は、更年期障害の治療も婦人科の大切な役割の1つです。
中には更年期の知見が深くない医師もいますので、心無いことを言われて傷つく、いわゆる「傷つき体験」をする人も少なくありません。
一度で自分に合う医師や病院に出会えるとは限りませんから、更年期の不調が強くなる前に、普段から健診を受けるなどして、自分に合うかかりつけの婦人科やパートナードクターを探しておくと、いざというときも慌てません。
「女性外来」「更年期外来」などの看板を掲げている婦人科は、更年期に理解が深く、更年期障害の治療にも力を入れていることが多いようです。受診する前に電話で問い合わせするのもよいでしょう。
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更年期の婦人科受診のススメ
更年期世代は、多忙ではありますが、チャンスに恵まれる時期でもあります。この大切な時期を我慢や辛抱で耐えて過ごすことは、とてももったいないことですし、生活の質を下げることにもつながります。
この時期に起こる不調のピークは2~3年で、長くても5年ほどで治まると言われていますが、今という時は二度と戻ってきません。不調をやわらげる方法を見つけ、充実した日々を過ごすためにも、ひとりで我慢せずに、まずは誰かと悩みを共有してみましょう。
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