お手軽むくみ対策5選
更年期のむくみ原因は
更年期(おおむね45~55歳)は、「女性ホルモンの急激な減少による自律神経のバランスの乱れ」と「加齢による筋肉量の減少・筋力の低下」が重なる時期です。更年期を迎えて、それまで順調に分泌されていた女性ホルモンの分泌量が急激に減少すると、むくみの原因となる以下の2つのようなことが起こると考えられています。
◆自律神経のバランスが乱れて、血行不良が起こりやすくなる
◆女性ホルモンがもつからだの中の水分の流れをよくする働きが失われ、からだに水分をため込みやすくなる
また、更年期は加齢の影響で筋肉量が減る時期でもあります。
特に脚の筋肉は、収縮(引き締まること)と弛緩(ゆるむこと)を繰り返して、ポンプのように血液やリンパ液を上半身に押し戻す働きをしていますが脚(特にふくらはぎ)の筋力が衰えると、血液やリンパ液を押し戻す力が衰えて、下半身に血液やリンパ液がたまりやすくなるのです。
脚のむくみが夜間頻尿につながる!?
夜間頻尿とは、就寝中にトイレに行くために1回以上起きなければならない症状のことをいいます。夜間頻尿のなかでも、夜に尿量が多くなるタイプの人は、脚のむくみが関係しているかもしれません。
というのは、血液はからだのすみずみに新鮮な酸素と栄養を届けていますが、同時にからだの中のいらなくなったものを回収して腎臓に送ることもしています。腎臓でろ過された水分は、尿としてからだの外へ排出されます。
ところが、下半身に血液がたまってむくむと、腎臓は腰より少し上の位置にあるため、血液がスムーズに腎臓に流れることができません。夜寝る時にからだを横にすると、下半身に溜まっていた血液が腎臓に流れやすくなるため、尿がつくられやすくなると考えられています。
夜、トイレに何度も起きると睡眠の質が下がることに加え、何度も起きること自体がストレスになります。睡眠不足やストレスは自律神経のバランスの乱れに拍車をかけてしまいます。良質な睡眠を確保するためにも、日々無理なく取り組めるセルフケアで、むくみにくい生活習慣を身につけていきましょう。その方法を5つご紹介します。
簡単♪むくみ対策5選
1.長時間、同じ姿勢を続けない
同じ姿勢を続けていると、血液やリンパの流れが悪くなります。デスクワークなどで長時間イスに座っている人は、タイマーなどを活用して、30分に1度は、席を立つように工夫をしてみましょう。トイレに行く、コピーをとる、遠くのゴミ箱へゴミを捨てに行くなど、何かしら用事を作って動くのがコツです。立ち仕事の人も、定期的に歩いたり、屈伸運動をしたりしてみましょう。
2.脚の血行が良くなる運動をする
ウォーキングは脚の筋肉を使う運動のひとつです。うっすらと汗をかく程度の運動量を心がけて、ふだんより早めに歩いたり、ときおり太ももを高く上げて歩いたりすると、全身の血行が良くなりリンパの流れも良くなります。運動をする時間がなかなか取れないという人は、外出時にエスカレーターやエレベーターを使わずに階段を使ったり、ひと駅分歩いたりすると無理なく運動量を増やせます。
両足の間を軽く開き、かかとをできるだけ高くあげ、ゆっくり下げるという運動なら、思いついたときにどこでもできるのでおすすめです。座ったままでもOKなのでデスクワークの合間にもできますね。
3.お風呂でリンパマッサージ
入浴をしてからだが温まると血液やリンパの流れが良くなります。大きなリンパ節はひざ裏、太ももの付け根、お腹、わきの下、鎖骨、首の横側、耳の下などにあります。ぬるめのお湯につかりながら、大きなリンパ節に向けてらせんを描くように手のひらを優しく動かしましょう。夜、トイレに何度も起きてしまう人は、眠る2~3時間前にマッサージをすると、就寝前に尿がつくられて排出されやすくなります。
4.からだを横にする
休憩するときは足を高くして横になりましょう。下半身にたまった血液やリンパ液が心臓やリンパ節に戻りやすくなります。夜、トイレに何度も起きてしまう人は、眠る2~3時間前に脚を高くして横になると、就寝前に尿がつくられて排出されやすくなります。寝る前のひととき、脚を高くしてリラックスすることで、入眠もしやすくなります。
5.足のお灸、ツボ刺激
湧泉(ゆうせん)、三陰交(さんいんこう)のツボは、むくみに効くツボとして知られています。三陰交は内くるぶしの高いところに小指を置いて、指4本幅分上にあります。湧泉は足の裏にぎゅっと力を入れたときに一番凹むところにあります。指でこれらのツボを刺激したり、お灸をすえたりするのもおすすめです。