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更年期には、心身に様々な不調があらわれやすくなります

 更年期には、動悸、のぼせ、発汗、頭痛、肩こりなど、不快な症状があらわれやすくなります。
また、気分がふさいだり、不安になったり、意欲が低下したりするなど、精神面の不調を訴える人もいます。症状や不調はひとつとは限らず、複数が重なることもありますし、日によってあらわれる症状や不調が異なることもあります。

こうした更年期症状の中でも、疲労感や疲れやすさは訴えの多いもののひとつです。

疲れやすさの背景には、自律神経のバランスの乱れと抗酸化力の低下が

更年期は、女性ホルモンの分泌量がゆらぐため、ホルモンの分泌を調整している脳の視床下部が一時的に混乱し、その影響を受けて自律神経のバランスが乱れやすくなります。

季節の変わり目はとくに、自律神経が活発に働く時季です。気温や湿度が急激に変化すると、からだはそれに急いで順応しようとして、自律神経を活発に働かせて、体温や心拍などを調整します。こうしたことによって、自律神経の負担が増し、疲労感を感じたり疲れやすくなったりするのです。

運動、睡眠、食事

更年期に疲れにくいからだを保つために、日々の暮らしの中でどのような工夫ができるのでしょう。運動、睡眠、食事を軸にポイントをご紹介します。
<運動>
適度な運動、とくにリズミカルな運動には、自律神経のバランスを整える働きがある、といわれています。ウォーキングやダンスなどは、更年期に向く運動のひとつです。
運動によって足のふくらはぎの筋肉が動くと、下半身で滞っている血液が心臓に向かってスムーズに押し戻され、血流がよくなります。疲労物質も排出されやすくなりますので、疲労の軽減も期待できます。

<睡眠>
睡眠の質をあげましょう。更年期の女性は、家事や育児、仕事、親の介護などに忙しく、睡眠時間を十分に確保しにくい傾向があります。また、更年期には子どもの進学や巣立ち、家族や自身の病気、親の介護などで、家の中の環境が変化したり、抱えるストレスが大きくなったりしがちです。

そうしたことがプレッシャーとなって、安眠を妨げられることもあります。睡眠不足が続くと、自律神経の乱れに拍車がかかり、疲労が蓄積されてしまいます。

まずは朝、しっかり朝日を浴びることからはじめてみて。目がきちんと覚め、日中を活動的に過ごすことで、夜には自然に眠くなるリズムができます。規則正しい生活は睡眠にとっても大切なのです。
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<食事>
☆乳酸菌
ポリフェノールや乳酸菌など、疲れにくいからだをつくる食材にも注目しましょう。過剰な活性酸素は病気や老化の原因をつくるといわれています。ポリフェノールは、その働きを抑える抗酸化力が高いことで知られています。ポリフェノールを多く含む食材はいろいろありますが、クランベリーや緑茶などはその代表です。
乳酸菌は善玉菌のひとつで、腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を良好に保つ働きをしています。免疫力を高めて病気を防ぐだけでなく、太りにくくしたり、脳の働きに好影響を与えたりする、ともいわれています。ヨーグルトや漬物などに多く含まれています。

☆トリプトファン
気持ちの元気を保つために、幸福ホルモンと呼ばれる「セロトニン」を分泌しやすくする食材を積極的に摂ることもおすすめです。セロトニンは、トリプトファンから生成されます。トリプトファンを多く含む食材には、大豆や乳製品、バナナなどがあります。

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